FAXで受領する書類は電子取引として電子帳簿保存の対象なの?

2022年1月より施行される改正電子帳簿保存法では電子取引において授受される書類は、これまでは紙で保存することが必須とされていたものを電子保存することが必須となりました。

ここでいう電子取引とはFAXによって授受した注文書等も含まれるのでしょうか?

結論からいえば、FAXについては、電子取引という位置づけに含まれます。

しかしながら、FAXにおいては受け取り時の受信方法によって書類の保存方法の扱いが変わってきます。

国税庁の「電子帳簿保存法取扱通達の制定について」の一部改正についてという通達の中で、次のような記述があります。

7-8 ファクシミリを使用して取引に関する情報をやり取りす る場合については、一般的に、送信側においては書面を読み取る ことにより送信し、受信側においては受信した電磁的記録につ いて書面で出力することにより、確認、保存することを前提とし ているものであることから、この場合においては、書面による取 引があったものとして取り扱うが、複合機等のファクシミリ機 能を用いて、電磁的記録により送受信し、当該電磁的記録を保存 する場合については、法第2条第5号に規定する電子取引に該 当することから、規則第4条に規定する要件に従って当該電磁 的記録の保存が必要となることに留意する。

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/sonota/kaiseir030628/pdf/01.pdf

要するに、FAXを紙で出力して受け取っている場合は、紙で受領したものとみなされ、紙での保存が認められます。電子保存は必須ではありません。

複合機などを利用して、受領したFAXを出力せずにPDFや画像など、電子データ化して保存している場合には電子取引となり、電子保存が必須となります。

FAXの受け取り方という運用方法次第で、電子帳簿保存法の適用可否が分かれますので注意しましょう。

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電帳法情報局 編集部

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